今日、超怪しい、誰がどう見たって怪しい、神に誓って怪しい、怪しさ全開の医院に行った。
わたしはサプリメント&薬好きで、
ネットで良さそうなものを見つけては衝動買いを繰り返している。
最近、大量に購入したのは、漢方薬の麦門冬湯。
気管支炎の薬で、わたしには結構効く。
今後も続けてのんでいきたいのだが、この薬、1日分でなんと500円もする。
標題のちょーーーーーーーー怪しい医院を発見したのは、
高い漢方薬を健康保険で処方してくれる病院はないかと、探した末のことだった。
住んでいるエリア名と漢方の文字を入れてヒットしたのが
このブログ。
要は、迷医か名医か紙一重の浮世離れした医師だが、
出す薬は効くというものだった。
うーん………。でも行ってみる価値はありそうだ。
*********ベトナムの裏通りを思わせる、ごちゃごちゃした飲み屋街の雑居ビル。
3階に、その医院はあった。
おそるおそる扉を開ける。
暗い。電気が点いていない。
寒い。暖房が入っていない。
もちろん受付嬢や看護士の類はひとりもいない。
梱包資材のプチプチで窓が覆われているのは、寒さを防ぐためなのだろうか?
もし待合室に誰もいなかったら、わたしは扉をそーっと閉めて帰ってしまったかもしれない。
だが幸いにも、診察室からは問診の声が聞こえ、待合室ではひとりの男性が順番を待っていた。
わたしは意を決して、待合室に入った。
壁の手書きの貼り紙もシュールだ。
漢方の適応症状が、医師自らの(と思われる)字で綴られているのだが、
肥満が改善された例として、ある患者の体重変化のグラフがフリーハンドで描かれている。
体重変化よりも、へろへろに波打ったX軸とY軸に目が釘付けになる。
受付には、「当院は薬を大量に出したり、検査で儲ける医院ではありません。
診療した回数だけが報酬になりますので、月2回は通ってください」という、
もはや懇願としか思えない貼り紙が掲出されている(メモしたわけではないので
細部は違うかもしれないけれど、内容はこんな感じ)。
ますます、期待に胸が高鳴る。
診察を終えた患者が診察室から出てきた。
いよいよ先生のお出ましだ。
そして、現れたのは……
貧乏神を実写したらまさにこうなるだろう、って感じの、
髪伸び放題、ヒゲ伸び放題、顔色悪くゲッソリした風貌の医師だった。
*********順番がきたので、貧乏神に自分の病状を説明する。
なにせ21世紀に入ってから、ずっと体調が悪くて、薬が手放せないのである。
大病をしたことはないが、わたしのカラダはプチ病の巣窟、なのである。
貧乏神はそれを聞いて、
「これは長いこと通ってもらうことになりそうですねぇ」と、うれしそうに言った。
それにしても寒い。
なにもない待合室よりはマシとはいえ、診察室の暖房器具はホットカーペットだけである。
貧乏神は、こんな寒いなかでよく診察をしているなぁと思ったのだが、
白衣からのぞいているズボンは、どうみてもスキーパンツだった。
雪山仕様ですか。どうりで寒くないわけだ。w
診療(といっても問診のみ)を終えて、処方箋と診察券をもらった。
診察券もいままでにない簡素なもので、コピー用紙みたいに薄っぺらい名刺サイズの紙だった。
でも、結果から言えば、漢方薬が健康保険で手に入るのである。
麦門冬湯ともう1種、冷えを改善する薬もゲットできたのはデカイ。
このさい、すべてのシュールな事象に目をつぶり、しばらくこの医院に通ってみようと思う。
↓昼間の明るい時間帯に行ってよかった。。。