日々のつぶやき

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ひたすら眠いですが、なにか？

2006,10,31

昨日、羽田から仕事場に直行して、早速1本打ち合わせ。

今日もなんだかんだとやらなきゃいけないことがあるのに、
なんだかとっても眠いのでした。

みんなから「焼けたねー」といわれます。
よくみりゃ腕が真っ黒だ。

↓お昼、１か月ぶりに刀削麺園に行ってマーラー麺を食べました。
　これ系のものは島で食べられないので、いつもより(ﾟДﾟ )ｳﾏｰく感じます。

-△-

2006島おたく通信 part34 花は流れて

2006,10,30

花は流れてどこどこゆくの♪
人も流れてどこどこゆくの～♪

流れ流れて１か月、管理人M、ただいま帰京いたしました。
思えばあっという間に過ぎた日々。
今年も楽しい旅ができました。

玄界島、小呂島、相島、大島、地島、馬島、藍島、六連島、
蓋井島、姫島、石垣島、西表島、久米島。

13の島々で、いろんなものを見てきました。
いろんな人に会いました。

訪れたすべての島々と、出会ったすべての人々と、
わたしを旅に出してくれたすべての人々に感謝！

そして今年の島旅は、おそらくこれで終わりです。
(あくまで、“おそらく”ですが)

次の旅はいつになるでしょう？
次もいい旅、できますように。。。

↓早くまた、この海の色に出合いたい。

-△-

2006島おたく通信 part33 最後の一日。

2006,10,29

早いもので、今日は島で丸一日過ごせる最後の日となった。

朝、宿を出るときに、一応干潮の時間を確認。
オーハ島、実はまだ諦めてなかったのである。

宿の人は言った。

｢17時45分です｣

ｶﾞ━━━━━━∑(ﾟдﾟlll)━━━━━━ﾝ

夕方すでに暗くなる時間じゃん。
いまは潮がどんどん満ちてる時間じゃん。

あーあ。準備不足のため、今回もオーハ島は断念となりました。
(あとから聞いた話では、はての浜に行くボートのおじさんに頼めば
乗せていってくれたらしい。ﾁｯ)

ひとまず、奥武島の先端まで行き、
オーハ島の間に横たわる水道をうらめしげに眺める。
こりゃだめだ。絶対背が立たないもん。

でも、このあたりの海岸は白い砂と海のコントラストがとってもきれいで、
なんとなく｢ま、いっか｣って気になった。

その後はクルマで島を巡る。
前回来たときには気づかなかったが、久米島には切り立った断崖が続くエリアがあり、
特に鳥の口と呼ばれる場所からの眺めは圧巻だった。

久米島といえば、いまは海洋深層水が大ブームということで、
夜は奥武島にできた海洋深層水のスパ｢バーデハウス久米島｣へ。
名護のブセナテラスを思わせる(ちょっと褒めすぎ？)
きれいな施設ができていて、びーっくり。
露天風呂＆サウナは水着なしでも利用できて1000円。
ほぼ貸切状態だったので、海水にのんびりプカプカ浮かんできた。
これ、いいかも（でも冬は寒いかも）。

最後の晩。夜は島旅恒例の「一人打ち上げ」ということで、居酒屋に飲みにいった。
そろそろ帰ろうかな、と思ったら、島のおじさん2人組に声をかけられ、
久米仙をごちそうになった。

島の人の話を聞くのはおもしろい。
久米島の泡盛といえば「久米仙」が有名だが、
もう１つ米島酒造の造る「久米島」という泡盛もある。
久米島町のなかで、旧仲里村エリアが「久米仙」、旧具志川村エリアが「久米島」と、
飲む泡盛がはっきり分かれているそうだ。
また、茶色いビンに入った「久米仙ブラウン」は、
宮古の「菊の露ブラウン」「多良川ブラウン」と同じビンを使用して、
コストダウンを図っているとか。なるほどねー。

シマンチュは調子がいいので、女子を見るとすぐ「島を案内してやる」と言う。
(今日の昼にすれ違ったおっちゃんもそう言った)
｢Ｍ！(呼び捨てかよ)　今度ケータイに電話くれたら船だすぞ」といって
ケータイの番号を教えてくれたが、
こーゆー人に限って、酔いが醒めるとなにも覚えていないんだな、これが。
そんなシマンチュのテーゲー(アバウト)なところも、わたしは嫌いじゃありません(w)。

おじさんたちにお礼を言って飲み屋を出、帰りにコンビニに寄って、
ブルーシールのアイスを食べ歩きしながら宿に帰った。
あと2日くらいいたら、もっとおもしろくなりそうだった久米島。

次こそオーハ島リベンジだっ！

↓左・この島がオーハ島です。近いようで遠い！
　中上・鳥の口あたりの断崖。中下・バーデハウス久米島の露天風呂。中は海水です。
　右上・実は今回の旅で持っていながら使っていなかったハウジング。
　｢最後だから使ってみるべ｣と、潮だまりに手をつっこんで地味な魚の写真を撮ってみました。
　実にビミョーです。
　右下・タチジャミという名勝では、切り立った屏風のような岩壁が。地震がきたら崩れそう。

-△-

2006島おたく通信 part32 楽天ファンが多い島!?

2006,10,28

昨日、宿の近くの商店に寄ったとき、
ふと目に入った楽天イーグルス応援グッズの数々。

そうです。久米島はあの楽天イーグルスのキャンプ地なのでした。
なので、島のおもだった飲食店には、
選手たちのサイン入り色紙が飾られています。

商店のおにーさんは、楽天のパンフレットをわたしに渡して言いました。
｢弱いんで、ぜひ応援よろしくお願いします。
勝つと、宝くじに当たったみたいな気分になりますよ。あはは｣

………。ビミョーーー。

そういえば空港の玄関には、ちょー怪しい楽天バッター人形が置かれていました。
どーみても、弱そうでしょ、この人形。
なんすか、このタラコくちびる。
なんすか、このしっぽは。

突っ込みどころ満載です。

突っ込みどころ満載といえば、島のミステリーポイント、
おばけ坂(坂でボールを転がすと、見た目と反対側に転がる坂)に置かれていた
ボールの後ろの看板。

借りたものは、返すのが人の道

でもこの道はおばけの道だYO！

↓胸に「楽天」の文字、後ろにしっぽ、そしてリアルなバット。これはいったいナニモノ？　

-△-

2006島おたく通信 part31 石垣から久米島へ。

2006,10,27

Dr.コトー撮影中の与那国島に行くか。
種取祭(国の重要無形文化財だっけ？)の竹富島に行くか。
はたまた沖縄本島付近の島に一気に飛ぶか。

今年の旅の最後の島、
昨日の夜まで迷いに迷って、結局、久米島に行くことにしました。

八重山の島々は、自分の体温に一番近い島々だと思っています。
この緩くてやさしい空気から、ちょっと離れてみるのもいいかな、と。

この前久米島に行ったのは、７、８年前でしょうか。
久々に来ましたが、いろんな意味で、｢あぁ、やっぱ久米島だな｣と感じました。

なぜ、久米島だったのか。
決め手は、「どこか宿知ってたら教えて」というメールに、
とてもとても丁寧に答えてくれたTさんのメールでした。

久米島で働いていたことのあるダイビング・インストラクターのTさん。
いまは自分のショップをもっています。
彼のショップのHPは「LINKのページ」から行けますので、ぜひぜひ見てねっ！
と、この場を借りてお礼。

もうひとつ、久米島に来た理由はオーハ島に渡ってみたかったからです。
久米島と架橋された奥武島の向こうに、浅瀬を隔てて浮かぶ有人島。

定期航路はなく、島に渡る手段は、チャーター船か
潮の引いたときを見計らって歩いて渡るか、のどちらかです。

以前は後者を選択し、途中で流されそうになって断念したのですが、
今回はどうなるでしょうか。
ちらっと聞いたところでは「いまは中潮なので無理なのでは？」とのこと。

ま　た　出　直　し　か　!?　＿|￣|○

↓石垣から那覇に飛ぶ飛行機から見た多良間島と水納島(右上)。
　沖縄の有人島で行っていないのは、定期航路のないオーハ島と、
　この水納島だけなのでした。　

-△-

2006島おたく通信 part30 焼肉と夜の桟橋、夜光虫。

2006,10,26

I荘に来て6日目の朝。
朝食を終えて母さんに言った。

「今日帰るから」

母さんは意外そうに
「あら、もっといるかと思ったのに」
と言った。

行き先は決めてない。とりあえず石垣へ。
思えば、石垣でやりたいことが結構あった。

明石食堂でソーキそばを食べること。
やまもとで焼肉を食べること……。
なんだ、食べることばっかじゃん(w)。

昨日レンタカーを予約しておいた。
免責補償料込み、カーナビ付き、1000ccの車が24時間2835円！　さすが沖縄値段。

石垣に着いてすぐ、川平経由で明石を目指す。

で、2年越しの念願だった明石食堂でソーキそば(中)740円を食す。
確かにほかのソーキそばとは一味違う。やっぱ車で来る価値あるかも。

でもやまもとのほうは予約がとれず、断念。
夜、I荘で一緒だった人３人と合流して別の店(金城)に行った。
まぁ、結構ガッツリいきましたよ。
やまもとのような感動はなかったけれど(過去にも行ったことあるし)、
久々の焼肉、うまかったっす。

その後、金城の並びのホットスパーでアイスを買って、みんなで夜の離島桟橋へ。
浮桟橋の先端で水面を見ていたら、夜光虫がキラッと光るのが見えた。

石垣港で夜光虫が見られたことにちょっと感動。
水面を足でバシャバシャたたきながら、しばらく夜光虫が光るのを見ていた。

それから係留してある船にｺｿｰﾘ乗ってみたり。
なんか楽しかったね。

今日の３人、1人を除いて名前もわかりません。
てか、聞いてません。

でもまた、南の空の下で会いそうな気がします。

また会ったら、今度こそやまもと行きましょう！
(また食べる話かよ！　藁)

↓上・川平湾はいままでで一番きれいだったかも。
　下左・明石食堂のソーキそば(中)　下右・金城で焼肉中！

-△-

2006島おたく通信 part29 なめくじ

2006,10,25

今日も一日なめくじデーです。

天気がいいのに午前中はずっと漫画を読んで過ごし、
午後も2時にならんとするころ、ようやくちょっと外に出ました。

脳みそも溶けて、足も退化してしまいそうです。

で、外に出て何をしたかといえば、ケーキ食べてました。

で、夜2時半くらいまで飲んで寝ました。チャンチャン♪

わたしにとって西表は、大切な場所であると同時に、
居心地がよすぎてしまって、人間がダメになりそうな場所でもあります。

というワケで今年は５泊で西表をあとにすることにしました。
旅もあとわずか。次はどこへ行こう……？

↓なめくじ仲間です(w)。

-△-

2006島おたく通信 part28 お礼参り？

2006,10,24

今日はチャリで祖納の展望台とビーチに行ってきました。

出不精なわたしが積極的に出て行く数少ない場所のひとつ。
台風13号の被害はタイヘンなものだったらしく、
わたしの定宿・I荘も台所の屋根がずれたりして、いまだに工事が続いています。
祖納でも大きな木が横倒しになっていたり、
珊瑚の石垣が崩れていたりと、いまだに台風の爪跡が残っていました。

昨年は11月22日にこの場所に来ています。
昨年の日記を見ると、同じ場所でミサンガに「晴れますように」と願をかけています。
このミサンガは北海道の某温泉で失くしてしまったけれど、
昨年、西表の次に渡った黒島では天気に恵まれ、
今年の西表は怖いくらい晴天続きです。

なので、同じお店で新しいミサンガ買ってみました。
さて、どんな願いをかけましょか。

↓祖納のビーチにて。

-△-

2006島おたく通信 part27 快晴、ベタ凪、引きこもり

2006,10,23

今日も快晴です！　日差しが白い。そして暑い。

暑そうだなーと思っていたら、
どんどん外に出る気が失せてしまって、
結局、夕方まで宿から1歩も出ませんでした。

夕方外に出たといっても、最寄のポストまで往復で徒歩約15分。

２足歩行していたより、
なめくじ状態でウダウダしていたほうが長い一日となりました。

夕方、大阪人のKくんがI荘にやってきました。
会うのは10年ぶりくらいになります。
彼の開口一番の言葉、
｢髪、まっ茶っ茶やん！｣

そうだよなー。10年くらい前は髪染めてなかったもんなー。

夜、少し雨が降り、風が出てきました。
明日からは、ちょっと天気が崩れそうです。

↓左・部屋からぼんやり眺めていた真夏の雲。
　右・最初に見たときウサギくらいの大きさだったマークも、ずいぶん老犬になりました。

-△-

2006島おたく通信 part26 ヒナイサーラ

2006,10,22

初めてヒナイサーラの滝上に立ったのは、’92年のことだ。

干潮の時間をきっちり調べて干潟を横切り、
ジャングルを抜けて、その滝へと向かった。

滝がまさに流れ落ちる断崖の上に立つと、
眼下にはマングローブの森と、珊瑚礁の海が広がっていた。

自分たち以外は、誰もいない。
そのとき、「世界はすべて自分(たち)のものだ！」と思った。

西表も、ヒナイサーラも、わたしにとってある種特別な場所だった。

’92年秋、会社を辞めて、南の島々を放浪していた。
放浪の旅もそろそろ３か月にならんとしていたころ、
石垣で知り合った人の勧めで西表に渡った。

そこでの数日間は、ただひたすら楽しかった。
20代のころのわたしは、「なんだかわからないなにか」を常に渇望していて、
それがなんなのか、答えのシッポをこの島でなら見つけられそうな気がした。

’92年当時「もうしばらくは来られないだろう」と思った西表に、
年１回足を運ぶようになって、14年になる。

今日のヒナイサーラの滝上は、
ガイドに先導された多くの人々で賑わっていた。
知られざる場所、特別な場所、
そしてわたしにとってのサンクチュアリだったヒナイサーラは、
みんなの場所になった。

答えのシッポは、見つかるどころかどんどん遠ざかってゆき、
いつしか見失ってしまった。

それでもわたしは、この島に向かう。
まだわたしは、シッポを探すことを、諦めていないのかもしれない。

（閑話休題）

夜、最終日のヘルパーさんがいるということで、
母さん以下、12名でカラオケに行きました♪
(宿に近い店＝ポケハがお休みだったので、上原のほうまで)

1時過ぎくらいまで飲んで歌って宿に戻る途中、
徒歩20分くらい手前で車を降りて、女子3名で星を見ながら帰りました。
新月の晩。満天の星。いくつもいくつも星が流れてゆきました。

それからわたしは宿の屋上に登って、
八重泉の入ったグラス片手に、
寝っころがりながら、しばらく星を見ていました。

西表の星空はスゴイです。
何度見ても、スゴイと思う。

★見るためにだけ行っても(・∀・)ｲｲ!!

↓今日のヒナイサーラです。毎日快晴、ベタ凪です。こわいくらい。

-△-

2006島おたく通信 part25 一路、西表へ！

2006,10,21

福岡から那覇、石垣経由で西表に来ました。

今回の旅は、いつもとなにかが違う。
なんでだろう？

それはきっと天気のせいだ。
天気が良すぎる。暑すぎるのだ。

いつもはすっかり秋になった島々を巡り、
夏の名残を渇望して西表入りするのに、
九州でもずっとセミの声を聞いていた。

だから、西表の白い光や原色の花、木々が、
いつもよりありがたく感じられないのかもしれない。

いつもは秋の澄んだ空気のなかで、
いろいろ考えごともするのだけれど、
今年はひたすら飲んで食って歩いて、ここまで来てしまった。

あー、もうあと1週間しかないのに！

そんな焦りを感じつつも、西表恒例、泡盛と寝不足の日々、スタートです。

同宿のみなさん、よろしくねっ！

↓左・石垣が近づいてきましたー。中・いつもの宿の大好きな風景。
　右・宿の庭の木にヤエヤマオオコウモリと思われる生き物が飛んできました。
　｢写真撮るから動くな、おまい｣と言ったら、キョトンとこっちを見てました。

-△-

2006島おたく通信番外編02　紅葉のくじゅうに登る。

2006,10,20

今日は九重山系の久住山と中岳に登ってきました。(・∀・)

紅葉、真っ盛りです。すごいっす。

島もいいけど、山も(・∀・)ｲｲ!!

7月は赤川登山道からアプローチしようとしたのですが、
今回はメインルートである牧の戸峠からアプローチ。
よく整備された道で標識も多く、小学生も遠足で登っていました。

帰りは長者原温泉でひと風呂浴びて、やまなみハイウェイを快調にドライブ♪
でも、飛ばし過ぎたのでしょうか。
今月できたばかりの、日本一の吊橋(長さ390m、高さ173m)に寄ろうと思っていたのに、
曲がる場所を見落としますた。＿|￣|○

レンタカーを由布院で返し、特急ゆふいんの森号で博多へ。
生ハムとチーズを肴に、地ビール飲んでご満悦。まるでオヤヂです。

わたしは鉄っちゃんではありませんが、乗り物はなんでも好きです。
JR九州の特急って、みんな(・∀・)ｲｲ!!　
特に白いかもめとか、ゆふいんの森号は、乗っていてワクワクします。

明日は一路、西表へ。
旅もいよいよ終盤です。

↓まさに錦秋の秋ですね。下は昨日のリバースアングル。久住山頂からの硫黄岳。

-△-

2006島おたく通信番外編01　海から山へ。

2006,10,19

まず、下の写真を見てください。

さて問題です。わたしはどこにいるでしょう？

ヒントは7月23日の日記。

行き当たりばったり、思いつきで旅をしているわたし。
昨日姫島で「明日はどこへ行こうかなぁ」と考えて、
急遽、山に登ることにしました。
7月に豪雨のために断念した久住山、リベンジです。

というわけで、いまは煙をはく硫黄山を間近に望む、
長者原の宿にいます。

このあたりは温泉が涌くので、宿の温泉マークを見て、トーゼン温泉だと思ったら、
なんとトロン温泉もどきでした（石で温泉つくるヤツ）。＿|￣|○

(‐Д‐#)ﾁｯ!!

九州に来てから毎日晴天が続きます。
天気予報を見て、満を持してくじゅう入りしたわたし。
明日は絶対晴れ、だよね？ね？

-△-

2006島おたく通信 part24 姫島最高齢の老人に会う。

2006,10,18

今日も例によって姫島のなかを歩き回っていた。

島のほとんどの場所には行ったが、唯一辿り着けなかったのが、
加藤清正を祀る清正公社だ。

わたしは清正公社に通じると思われる道をずんずん進んでいた。
20分くらいは歩いただろうか。車が通れるその道が終わり、
ひと一人がやっと通れる山道になった。
そこを上がっていくと畑に出て、
以後の道がわからなくなってしまったのだ。

畑の向こうで一人の老人が農作業をしていた。

「すみませーん！」

返事がない。

「すみませーん！！」

返事がない。

「す・み・ま・せーーーん！！！」

老人は耳が遠いらしく、まったくこちらの声に気づかない。
諦めてもとの道を引き返そうとしたとたん、
偶然、老人はこちらを振り向き、歩み寄ってきた。

「あのー、清正公社というのはどういったらいいんですか？」

一瞬の沈黙のあと、老人は語りだした。

「ああ、わしは清正公社の祭りでずっと太鼓をたたきよった。
わしはこの島で最高齢、99歳じゃけん。白寿の祝いのときには、
いろんなものをもろて、取材もいっぱいきた」

入れ歯が入っていないので、もごもごと聞こえるが、
老人は口から泡を飛ばしつつ、次から次へと語り始めた。

聞き取れなかったところもあるが、その内容は……
・満州に8年いた。
・兵隊を3年やった。
・漁協の○○（聞き取れず）を務めた。
・島で最高齢の99歳で、白寿のときにはいろいろ取材された。
・いまでも○○○○（聞き取れず）の新年の挨拶をやっている。
・孫が5人いて、全員大学にやった。
・（あんたどっから来た？と聞かれて東京と応えると）
うへー、わしの孫も東京におる。東京とは縁が深いのう。
バシッ！←うれしそうにわたしの肩をたたく音。
・人間よく食べてよく出すことが大事。
・よく動くことが健康の秘訣じゃ。あんたも動けよ、バシッ！

話が途切れるたびに、わたしは「清正公社にはどう行けば？」
と尋ねるのだが、一瞬の沈黙の後に、違う話が始まる。

わたしもひとつひとつの話に
「へー、そう。すごいねぇ」と相槌をうっていたのだが、
「あんたも動けよ、バシッ！」ときたところで、
「おじいちゃん、お元気で」といって、清正公社に行くことを断念した。

それにしても99歳で、人に何かを伝えようというあのパワーはすごい。
そして毎日家から１km以上の坂道を登って、農作業を行っているパワーも。

清正公社には行けなかったけれど、島の名物老人（に違いない）に会えて
ラッキーだったのかもしれない、と思ったMでした。

↓夕方、一旦宿に戻り、夕食前にビールを買ってビーチでのんびり飲んだ。
　今日も大きな夕日が海に落ちていった。

-△-

2006島おたく通信 part23 姫島のんびり歩き

2006,10,17

今日は結構よく歩きました。
しかも、歩くだけで腹が引き締まるというワコールのおパンツをはいていきました。
でも、ハッキリいって、効果はない！　＿|￣|○

まぁそれは、いいとして……。

まず向かったのは島最高峰の矢筈岳（266ｍ）。
道は荒れており、雑草をかきわけながら登頂。
今日も快調にクモの巣にひっかかりまくりました。
顔面でいくつクモの巣を破壊したことか。とほほ。(´･ω･`)

山頂にはなかば崩れかけた展望台と小さな社がありました。
以前、この島出身で自民党の副総裁を務めた代議士がいて、
選挙があるたびに島の人たちはこの山に登り、必勝を祈願したといいます。
｢西村センセイ｣のおかげで、島は見違えるほどインフラが整備されたとか。

その後、大海漁港を経由して、
稲積という漁港で宿のおばちゃんが作ってくれたお弁当を食べ、姫島灯台へ。
さらに、炭酸水素塩冷鉱泉の拍子水温泉へ。

温泉センターのなかは、腰の曲がったおばあちゃん、おじいちゃんたちで満杯。
わたしが建物に入ると、いっせいにみんなの視線が！
「誰、あの人？」という感じでした。
人口が2700人いても、島以外の人はすぐにわかるんですね。
ましてわたしはかなり金髪に近いので、お年寄りはﾋﾞｸｰﾘしたのかも。

あんなに館内は混んでいたのに、お風呂場はなんと貸切！
気持ちよーく温泉に浸かってきました。

で、ちょうどお風呂を出た頃、なんであんなにお年寄りがいたのかがわかりました。
みんな、役場の送迎バスを待っていたのです。

この島には公共の交通機関はないのですが、
温泉への送迎を役場で行っていて、これはたぶんどこにも記載されていないと思います。

わたしがお風呂から出て涼んでいると、ひとりのおばぁちゃんがやってきて、
「乗っていきなさい」と。
温泉から宿までは約５km。マイクロバスはすでにいっぱいだし、
｢歩いて帰りますよ｣といったのですが、
前の席のお年寄りが2人掛けのところを3人で座ってくれて、
わたしのために席を空けてくれました。本当にありがたいことです。

六連島、蓋井島、そしてここ姫島。
島の人の笑顔がとてもステキです。

挨拶をすると、とびきりの笑顔が返ってきます。

笑顔は人をHappyにするよね。

街で仕事に忙殺されていると、つい怖い顔がデフォルトになりそうな自分。
島に来る目的のひとつは、“表情筋を緩めるため”かもしれません。

↓左から、矢筈岳で藪こぎ中、温泉はこんな感じ、
　民宿姫茶屋は食事が(・∀・)ｲｲ!!　鯛しゃぶ、活車えび、ウニ……。ああ飽食。

-△-

2006島おたく通信 part22 キツネ踊りの島

2006,10,16

昨日、車で苅田まで送ってもらったわたしは、そのまま中津で１泊。

今朝、中津から宇佐までJRで出て、大分交通バスで伊美港に向かった。
そして、今回の旅の11番目の島となる姫島へ。
実は一昨年大分の島々を巡っていたとき、ここだけが方向違いで行きそびれていたのだ。
人口約2700人。合併が相次ぐご時世に一島一村の島である。

で、さっそく島をぶらぶら。
夕食では超ボリュームたっぷり、活車えびも2本ついちゃう豪華料理に舌つづみ♪

夕食時、宿のおばちゃんが盆踊りのビデオを流してくれた。
姫島の盆踊り、なかでもキツネ踊りは大変有名で、全国から多くの人が押し寄せる。
島の子供は踊ると１日1000円のお小遣いがもらえるのだとか。
宿のおばちゃんも結婚前は毎年、踊っていたそうだ。
娯楽のない時代、練習も楽しくて楽しくてしょうがなかったという。
結婚してからは盆踊りにやってくるご主人の友達の接待で料理を作ったりしなければならず、
踊りからは遠ざかってしまったが、いまでも音楽を聞くと足が動くと言っていた。

生まれたところに、こうしたお祭りがあるのはうらやましいと思う。
踊っている小さな子供たちが、たとえ将来島を離れることがあっても、
きっと盆踊りの日の思い出はいつまでも心に残るんだろうな。
てか、都会に出ていても、みんなこの日だけは島に帰ってくるといっていた。
いいなぁ。

話は全然変わるけど、今日見たどんな名勝よりもインパクトが強かったのは、こちら↓
学校前の横断歩道に置かれたAくんとBくん。ｷﾓｺﾜ(´Д｀；)

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2006島おたく通信 part21 八幡宮の秋祭り、そして豪華クルーザーで島を出る。

2006,10,15

午前5時前。島内放送が流れた。
｢5時に朝宮に参ります。5時に朝宮に参ります｣
泊まっていた家のばぁちゃんが起こしにきた。
｢祭り、行こか｣

祭りのために対岸の吉見から帰ってきていたその家の孫、高校生のあいちゃんと一緒に、
わたしは眠い目をこすりながら八幡宮に出かけた。

暗い中、社の中には島の人が集まり、神主さんが祝詞をあげている。
祝詞が終わると、四角く切った一口サイズの餅が配られた。
無病息災を祈って食べるのだという。

それから、餅つきがあるという場所に。
なにかパフォーマンス的なものを想像していたのだが、
そこは午後の餅まきに使う餅を作る、いわば舞台裏の世界だった。
機械でついた餅を島のばぁちゃんたちが小さく切り、平べったく丸める。
あいちゃんが餅を運び、わたしはそれを乾燥させるためにシートの上に並べてゆく。
白い餅だけでかなりの数があったのに、それを上回る紅い餅の数。
いったいいくつの餅を並べたかな。

でも祭りにちょっとだけ参加した気になった。
つきたての餅を「食べなさい」と、３つももらってしまったので、
朝食前にすでにおなかがいっぱいになってしまった。

9時にお宮でもう一度祝詞があげられ、お神輿が用意された。

お神輿だが、ワッショイと担ぐものではないようだ。
お神輿は車で港前の広場に運ばれ、島の若い男衆がゆっくりとそれを担ぎあげた。
その下を島の人たちがくぐってゆく。わたしもくぐる。
お神輿の下をくぐると無病息災のご利益があるという。

その後、祭りはゆるーい感じで進み、
餅まき(餅が直撃すると痛い上に片栗粉まみれになる)、
昼ごはん(ビールやおつまみ、サザエ飯をみんなで広場で食べる)、
バナナのたたき売りという名の爆笑マイクパフォーマンス(メチャクチャﾜﾛﾀ)、
ビンゴ＆ジャンケン大会になった。

ちょうどビンゴのとき、わたしの後ろに座っていた10人ほどのおじさんたちが、
｢ねえさん、島の人？｣と訊いた。
ばぁちゃんが「東京から来とる」というと、おじさんたちがいろいろ尋ねてきた。
おじさんたちは、対岸の室津のマリーナにヨット（クルーザー）をおいていて、
今日はヨット４艇を連ねてこの島にクルージングに来たのだという。

「なんで蓋井に来たの？」
「いままででどこの島がよかった？」
｢このあとはどこに行くの？｣

そんな質問に答えていたら、
「じゃあ、室津までヨットに乗っていけば」ということになった。
さらに、わたしが今日、大分県の中津に泊まるといったら、
(福岡県の)苅田から来ているというおじさん2人が、
苅田まで車に乗せてってあげるという。
苅田～中津間は電車で20分くらいの距離。
こりゃあ乗るしかないっしょ。
（きっとおじさんたちも東京のオネエチャンをクルーザーに乗せたいんだよ、
と高飛車な自分）

というわけで、わたしは慌しく荷造りをし、
ばぁちゃんに礼をいって、36フィートの豪華クルーザーで蓋井島をあとにした。
６トンほどのクルーザーは、50トンの客船よりもかなり揺れて、
途中１回、頭から波をかぶったけれど、とてもいい体験になった。

あー、船欲しいなぁ。ヨットじゃなくていいから。

今日は内容盛りだくさんの一日でした。明日は姫島に向かいます。

↓昨晩、提灯に明かりが灯った八幡宮。朝5時から祝詞をあげ、
　一口サイズの餅を食べる。境内には婦人会の皆さんの出店も出ていた。
　その後、餅づくり。並べたのはわたしです。
　お神輿の下をくぐったあとは、豪華おかずをつつきながら余興を楽しむ。
　バナナのたたき売りをやった人は門司だか下関だかの消防団の人で、
　毎年祭りに呼ばれているそうだ。
　Mもクルーザーを操縦させてもらいました。1分くらい（w）。
　最後の写真は室津港でおじさまAと記念写真。

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2006島おたく通信 part20 Happy birthday to me!

2006,10,14

朝、電話が鳴った。

ばぁちゃんは出かけるとき、「ねぇさん、電話頼むね」といって出てしまうので、
電話をとるのはこれで3本目。
今日宿泊のお客さんから「波高そうですが、（吉見から）船出ますかね」と訊かれる。

「大丈夫じゃないですか？　いま(蓋井で吉見に向かう)出航の準備してますから」
と答える。
もう民宿で働けるんじゃないかと思う(w)。

特にやることはなかったので、今日はぼーっと海を見て、エミューをからかって過ごした。
響灘は今日も快晴。気持ちのいい青空が広がっている。
夕方、海に大きな夕日が落ちていった。
少しも雲に隠れることなく、海に沈みきる最後の瞬間まで夕日を見たのは久しぶり。

夕日を眺めながら、缶ビールで一人乾杯した。
今日は○回目の誕生日。
Happy birthday to me♪

夕食後、今日はこの民宿に泊まれないので(理由は12日の日記を見てね)、
ばぁちゃんが知り合いの家に連れていってくれた。
そこにも笑顔のステキなばぁちゃんがいて、
「おねぇちゃんの布団敷いといたからね。ゆっくりしてくださいね」という。
そして「今日作ったけん」といって甘酒を入れてくれた。
名前も知らない人の家。
相手もわたしの名前など知らないと思う。

でもありがたく甘酒をいただいて、明日、早朝からはじまる祭りに備えた。

↓左・みんな、元気ー？　わたしは毎日元気っす！　影でピースのMでした。
　右・海に大きな夕日が落ちてゆきます。

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2006島おたく通信 part19 チョコボめーっけっ♪

2006,10,13

朝ごはんは、サザエ飯だった。
サザエの炊き込みご飯。サザエたっぷりでとても(ﾟДﾟ )ｳﾏｰ

ばあちゃんは、「たくさん炊いたけん、パックに入れてもっちょけ。お金はいらんけん」という。

ばぁちゃんからもらったパックにサザエ飯を盛り、切ってくれたカマボコと奈良漬を入れて、
お弁当のできあがり。
今日はこれをリュックに入れて島中を歩き回った。

絶対行こうと思っていたのは、港からはるか山の上に見えていた鳥居のある場所。
その山、金毘羅山からは、蓋井島の集落と港が一望のもとに見渡せて、
島の向こうに本土も見えた。

雲ひとつない空の下、港を見ながらサザエ飯を食べる。
(ﾟДﾟ )ｳﾏｰ

ちなみに、この島では休耕地を利用してエミューを飼育している。
エミューの肉や脂、卵をなにかに活用できないか、ということではじめたものらしい。

島内３箇所で見かけたエミュー飼育場は、サバンナな感じ。
大人のエミューは恐竜みたいな目つきでかわいくないが、
こどものエミューはつぶらな瞳でかわいい。
まだ20cmくらいの子供も走り回っていて、なんかなごんだ。

チョコボめーっけ！

そういったらわたしを背中に乗せて、島中走り回ってくれればいいのに。

宿に帰ったら、ばぁちゃんが「もち米炊いたからおはぎをつくろう」という。
でも、お米が熱くて丸められなかったので、
お皿にお米をよそって、あんこをかけて食べた。
夕食の前だったのに、すでにそれでお腹がいっぱいになってしまった。

でも、また食べきれないほど、夕食がでた。
まったくもって、飽食な日々です。

↓上・金毘羅山からの眺め。下・チョコボ盛りだくさん、サバンナな風景。子供はｶﾜｲｲ！

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2006島おたく通信 part18 巨大クラゲの海を越えて

2006,10,12

今朝、下関の街をちょっとブラブラして、
関釜フェリーが発着する下関国際ターミナルや長門市場を冷やかし、
駅弁の｢ふくめし｣(1300円、高い！)を買って山陰本線に乗った。

吉見駅で降り、吉見港から蓋井島（ふたおいじま）行きの船・蓋井丸に乗る。
船に乗っている間、わたしはずっと海を見ていたのだが、
ときどきとてつもなくデカイ茶色い物体が浮いていることに気づいた。

最初はクジラ!?　と思った。

いや違う。一抱えもあるボール状のもの。中には１ｍを優に超すものもある。

なんだ、なんだ、なんなんだーーーー！

よーく見たら、それはクラゲだった。
のちに聞いた話だが、あれが大量発生で問題になっている越前クラゲで、
定置網にもたくさん引っかかってタイヘンなのだそうだ。

(　´Д｀)ｷﾓｯ　そしてｺﾜｯ

越前クラゲの海を走ること30分。船は蓋井島に着いた。

港には民宿のばぁちゃんが迎えに来てくれた。
日焼けした肌にくっきりシワが刻まれた、でもとってもかわいいばぁちゃん。
その名は西麗子。

着いた民宿は、たった一部屋だけの小さな宿だった。

｢ざっくばらんな宿やけん、お客さん扱いはせんけどなーぁ、
食べさすもんはちゃんと用意するけんね」とばぁちゃんは言う。

｢今日は魚の刺身がないけん、アワビとかサザエとかでええか？」

もちろんですとも！

夕食はアワビの刺身、サザエの刺身、イカの刺身、アナゴの湯引き、
メバルの煮付け、太刀魚のフライ、ところてん……。
ご飯も含め、すべて島でとれたものだ。

1泊2食5500円。
しかも、わたし一人のために作ってくれるのがありがたい。

｢量、多すぎだよ」とわたしが言うと、
ばぁちゃんは「朝までかけて食べればええよー」と言って笑った。

｢明日はお客さんが来るけん、サザエ飯を炊こうねぇ。
サザエ飯食べさせるけん」

聞くと、本土から昼食だけ食べに来る人も多いらしい。
｢年寄りはバスが100円、船も100円やけん、よく来よるよー｣とのことだ。

ひとしきり話したあと、ばぁちゃんは「10月15日に島の八幡さまのお祭りがある」という。
わたしはこの島に２泊することにしていたのだが、
もう1泊のばせばお祭りが見られるワケだ。

「せっかくだから見ていこうかな」と言ったら、
｢15日は広場で飲み放題、食べ放題だから、食べて帰ればええ｣とばぁちゃん。

「宿空いてる？」
｢その日はお客さんがおるけんね、知り合いの家でも泊まらすよ｣

蓋井島、3泊決定！

玄関開ければ部屋は丸見え、お世辞にもきれいな宿とはいえないけれど、
なんか楽しそうな(ﾟ∀ﾟ)ﾖｶｰﾝ♪

↓上・特大クラゲがぽよぷよ。
　下・宿の夕食。このほかに太刀魚のフライとご飯とお椀がでました。

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2006島おたく通信 part17 藍島から六連島、そして巌流島へ。

2006,10,11

今日は内容盛りだくさんの一日だった。

まずは朝7時の船で藍島を後にする。
その後、小倉から下関に移動し、10時の船で六連島へ。
15時過ぎの船で六連島を離れ、下関駅からバスに乗って唐戸桟橋へ。
16時に巌流島行きの船に乗り、16時45分に巌流島を離れ……といった具合だ。

藍島から小倉に向かう船のなかで、
わたしは郵便配達のおじいちゃんからビミョーないただきものをした。
昨日、島を歩いていて「こんにちは」と挨拶したおじいちゃん。
わたしがポストに投函したハガキをカバンから出して見せて、
「これ、あんた書いたんじゃろ。すぐわかったよ」と。

人のハガキ、見るなっつーの！

「これから六連行くんか」

だから、読むなっつーの！

そのじーさん、自分がかつて掲載された雑誌を取り出し、わたしに見せた。
さらに、１円切手を貼った名刺をさし出した。

「なんで１円切手貼ってるんですか」と訊いたら、待ってましたとばかり、
「この方は明治４年に日本で初めて郵便をどーたらこーたらした、
前島閣下でどーのこーの……」ときた。

そっか、1円切手の肖像って、前島密だったんだ。初めて知った。

で、ひとしきりじゃべったじーさんは、島の記念に持っていけと、
貝の化石をくれました。500gくらいあるかな。(´Д｀；)

島での記念、priceress。ありがたくいただいておきました。

馬島と目と鼻の先にある六連島は、花卉栽培の盛んな島。
ビニールハウスでは色とりどりのガーベラが咲いていた。
灯台は江戸時代末期に建造され、いまなお現役だという。
ここも藍島同様、まともなナンバープレートのついている車は1台も走っていなかった。
急斜面に、日本の正しい田舎、といった感じの家が立ち並ぶ。
歩いていたおばあちゃんにポストの場所を聞いたら
（わたしは必ず島で自宅にハガキを送る。消印が旅の記念になるから）、
｢○○さんちにあるよ｣と。
人んちの玄関横の壁に、まさに郵便受けみたいなポストがひとつ。
ホントに届くのか疑わしかったが、とりあえず投函してみた。

下関に戻り、まだ巌流島行きの船に間に合ったので、
船が発着する唐戸桟橋を目指した。

巌流島。いわずと知れた武蔵と小次郎の決闘の地だ。
16時の船に乗ったのはわたし一人。
島もわたし一人で貸切り。ｻﾋﾞｽｨー。
と思っていたら、草刈りのおにーさんが2人いた。それでもやっぱり寂しかった。

宿にチェックインしてから、
せっかくの下関、ということでちょっと奮発してふくを食べ、
温泉の銭湯にでかけた。

ここにきて、ようやく旅の楽しさがじんわりと湧いてきた夜だった。

↓左・朝、船から見た光景。世界って美しいと感じた瞬間。
　中・六連島は細い道に昔ながらの民家が連なる。
　右・いまだに決闘中の武蔵と小次郎。

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2006島おたく通信 part15 藍島

2006,10,10

ナンバープレートがついてないクルマが堂々と走っている。
いや、むしろナンバープレートが付いているクルマのほうが少ない。
こんな島に来たのは久しぶりだ。

海を隔てて、工場の煙突がもくもくと煙を吐いているのが見える。
でも、藍島の海は驚くほど澄んでいる。

島の道をすべて歩いても2時間ほど。
ネコが多くて、常に視界に何匹ものネコが入っている島。

時折り島の周りでスナメリ（小型のクジラ）が見られるということで、
一時はスナメリ・ウォッチングで島おこしをしようとしたこともあったという。
港には「スナメリ・ウォッチング」と書いた船が少なくとも2隻あったが、
宿のお母さんに言わせると「みられれば儲けもの」みたいで、
ほとんどの場合「今日は残念だったねー」といって戻ってくるという。

港には蛸壷がたくさん並んでいた。
夜、港に出たら小倉の夜景がきれいだった。

実はこの日記、藍島を離れて10日後の19日に書いているので、
ちょっと記憶が薄まっています。
一番印象に残ったのは、ネコの多さかな。

↓上・立ち止まっているとネコが寄ってくる。
　下・島の北側の海。前の島は無人島の貝島で、6世紀の古墳が13基ある。

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2006島おたく通信 part15　小倉から馬島へ

2006,10,9

今日は小倉からまず馬島に渡った。
福岡県で一番小さい有人島。人口50名ほどの島だ。

朝、昨日のうちに下見しておいた渡船場に向かう。
きっぷ売り場で「整理券はお持ちですか？」と聞かれ、
一瞬ぎょっとするが、無事、きっぷを買うことができた。
現在、この航路に就航している市営船・こくら丸(165人乗り)がドック入りしており、
関門汽船から70人乗りの代船を借りての運航とのこと。
休日とあって船は釣り客でごった返しており、
後部デッキは釣りの荷物で満杯になっていた。

もくもくと煙をはく巨大鉄工所の煙突を横目に、
代船しいがる(本来下関～巌流島航路に就航している船)は進む。
馬島へは22分で到着、釣り客は三々五々防波堤や磯場に消えていった。

島の中のすべての道は、1時間もあれば歩き尽くせる。
でも次の船までは、6時間半。
島のなかを行ったり来たり。
怪しさ全開で歩き回っていたのは、わたしです。

びっくりしたのは、とても丁寧に畑作が行われていたこと。
小さな島だが、分葱の畑が一面にあり、本土に出荷されているようだ。

この島の隣、目と鼻の先には、六連島がある。
六連島は山口県下関市。
直接船で渡ることができれば５分もかからない距離なのに、
馬島から六連島へは、馬島→小倉→下関→六連というルートを
たどらなければならない。
実際に確認したわけではないが、人的交流もほとんどないようだ。

ただ、馬島の水は海底送水管を使って、
六連島経由で下関から届けられている。
水道料金はどうなってるの？　確認しておけばよかった。

六連島を目の前に望む木陰で、持参してきたおにぎりを食べた。
波の音と風が気持ちいい。
ひとしきり休んでリュックを背負おうとすると、
リュックの下からフナムシがゾロゾ……(以下略)

ｳﾜｧｧｧｧｧｧヽ(`Д´)ﾉｧｧｧｧｧｧﾝ!

馬島でひたすらぼーっとして、15：52の船で藍島に向かった。
この船から高校生らしい2人のコギャルが降りてきて、家に帰っていった。
制服のミニスカートにハイソックス。アイラインバッチリメイク。
島の風情とはぜーんぜん違う。
島には学校がないので、小学生から船で小倉に通学するというが、
やっぱ小倉って大都会なんだよね。
駅前にラフォーレあるし。

大都会と鄙びた島が、わずか22分でつながれていることに、
ちょっと不思議な感慨を覚えたわたしでした。

↓上・馬島中心部。ってか、家はこれで全部です。
　下・馬島から見る六連島。

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2006島おたく通信 part14 島で悲しいときー♪

2006,10,8

島を一人で歩いていて、悲しいときー

悲しいときー

蚊に食われまくったときー

蚊に食われまくったときー

悲しいときー

悲しいときー

クモの巣に引っかかりまくったときー

クモの巣に引っかかりまくったときー

はぁー。＿|￣|○　古いネタでｽﾏｿ

いやー、今日日帰りで渡った地島(じのしま)では、
とにかく蚊に食われまくり、クモの巣に引っかかりまくりました。

鐘崎港から地島に渡る船は、釣り人でいっぱい。
でも、みんな桟橋に散っていき、島の中を歩いているのはわたしくらい。
そんな島で行ってしまいました。山の中の遊歩道。

こういう小さな島の遊歩道というのは、
島の人の手ではメンテナンスが行き届かず、
概して荒れているものです。

わかっていながら歩いてしまった｢つばきロード｣。
草ボーボーでほとんど展望の開けない遊歩道を、
泊という集落から白浜という集落へ。

まぁ、わたしはそんな道をよく歩きますから、
クモの巣にもよくひっかかります。
服やリュック、髪の毛からクモの巣をなびかせていることなんてしょっちゅうです。
でも、学習しませんねぇ。
そして今日も……。

地島はのどかな漁村の風景が広がる静かな島でした。
帰り際、ちょっといい波が立つポイントがあるな、と思ったら、
そこで5人の男の子がサーフィンをしていました。
わたしが通ると、海の向こうから全員が手を振ってくれたので、
わたしも振り返してみました。
よっぽど人が珍しかったんでしょうね。

この日は地島→鐘崎→東郷と移動して、小倉に泊まりました。
(基本的に地島の民宿では、４名以上お客がいないと予約を受けないとのこと。
あっさり断られてしまいました。。。)

夜、小倉港付近をうろうろしていたら、空に真っ赤な月が。
これまで見たこともないほど赤くて、大きくて、丸い月。
みなさんのところでも、こんな月が見られましたか？

↓①実は昨日泊まった神湊Sホテルは、どう見ても売れ残ったリゾートマンションを
　ホテルとして使用している感じ。でも、玄関があって、まるで自分の家みたいで落ち着いた。(・∀・)ｲｲ!!
　朝ごはんの明太子がウマイ。
　②地島はこんな形の島です。
　③クモの巣だらけ、やぶ蚊とブヨ盛りだくさんのつばきロードでした。
　④岬にひっそりと立つお地蔵さん。この先にサーフィンしている人がいました。
　⑤小倉港で見た真っ赤な月。ちょうど小倉－松山間を結ぶフェリーが泊まっていて、
　　思わず乗りたくなってしまった。
　⑥地島にいく船、ニューじのしま。船長のドリフトテクニックはすごい。
　すごい角度で港に突っ込んでいき、見事にドリフトさせてピタリと着岸した。

-△-

2006島おたく通信 part13 大島リベンジ

2006,10,7

大島３日目。

台風の影響で猛烈に吹いた風も、今日は若干収まってきた。
大島３日目。島の道は９割方歩いてはいたが、
16：20の船に乗ることに決め、
初日、風が強くて行けなかった場所に再チャレンジした。

まずは三浦洞窟へ。
大島灯台から草をかきわけ、クモの巣にひっかかりながら
細い道を下りていった先には、
高さ５m、奥行き６mの超不気味な洞窟があった。
薄暗ーい洞窟に、お地蔵さんが何体も祀ってあって、
｢一番奥のお地蔵さんにお賽銭あげた人に100万円プレゼント｣なんてことでもない限り、
中に入る気になんてならない。
洞窟への道は最後に石段になるのだが、
あまりに不気味だったため、最後の３段を降りる気になれず、
じーっと見つめて写真だけ撮ってこの洞窟を後にした。

次は馬蹄岩。
これまたクモの巣だらけの草ボーボーの道を進む。
その名の通り馬蹄の形の穴があいた岩だそうで、
宗像大社に祀られている女神の一人にまつわる伝説があるというが、
イマイチその岩がどれだかわからなかった。＿|￣|○
真ん中の写真が馬蹄岩付近。
｢陸軍省｣と彫られた石の道標が立っていた。
ふと振り返ると、灯台前からこちらをじーっと見ている3人の人がいた。
｢あんなところに人がいるよ｣って感じの見られ方だった。

そして、灯台から市営牧場まで、海岸沿いの遊歩道を全踏破(執念！)。
小雨がパラついた一昨日とはうって変わって、玄界灘が青い。
この遊歩道は東屋やベンチも多く、景観も素晴しいのだが、
残念なのは牛のウ○コだらけなこと。
あっちもそっちもこっちも、東屋の中もウ○コだらけで、
踏まないで通るのはなかなか難しい。
せめてわたしはウェットなもの（生まれたてのもの）を踏まないようにと心がけた。
でも、ドライなものは相当数踏んだかもしれない。。。。＿|￣|○

とりあえず、島の道をほぼすべて歩き通して、自己満足。
｢また来てくださいねー｣と宿の主人に送られて、島を後にした。

ちなみにわたしが泊まった民宿Aは、
民宿とは思えないハイプライス(1泊2食付9800円)な宿だが、
おそらくこの島で一番インフラが整備された宿だと思う。
各部屋に洗面台とシャワートイレがあり、３Fに海を望む展望風呂がある。
主人(50代独身！)は、もと洋食の料理人とのことで、
夕食は、超大盛りの刺身のほかに、洋風の料理も加わる。
最後にはウニの炊き込みご飯も出る。
朝食後には、「先日焼いたから」と、ケーキとコーヒーを出してくれた。
でも、そんなに出されても、

食べきれませんからッ！　(´Д｀；)

このあたりの島の宿泊費は総じて高い。
大都市が近く、需要があるからなのだろう。
費用対効果という点では、6月に行った焼尻や奥尻の宿はよかったな。

まぁ、でも、大島は、このあたりの島では観光的な見どころに恵まれている島だと思う。
話のタネにぜひ。

↓上から馬蹄岩付近から見た海岸線、中はそのリバースアングル、
　下は市営牧場付近の遊歩道。景観は◎だが、牛のウ○コ盛りだくさん。(´･ω･`)

-△-

2006島おたく通信 part12 玄界灘は男の漁場♪

2006,10,6

旅立ってもうすぐ１週間になろうとしているのに、
なぜだろう？

なんだかまだ自分の中のスイッチが島モードに切り替わっていない。
それは、仕事を残しているからかもしれないし、
旅の直前までバタバタしていたからかもしれない。
あるいは、島で行きたい場所が多すぎて、
ぼーっとしている時間があまりないせいなのかもしれない。

島で過ごす時間は、いつもはものすごく時間の流れが緩やかなのに、
今回はあっという間に過ぎていく。

うーむ。。。。

という焦燥感を覚えつつ、今日も大島を歩き回ってきました。
相変わらず風が強い。
波の高さは４mだそうで、それでもフェリーは欠航することなく、
ゆらり揺られて港を出ていきました。

玄界灘はヨーーーーーー♪

男の漁場だぜぃーーーーーーー♪

なんだか意味なく演歌のメロディ。
海はすげー、男の漁場な感じ。（またそれかよ！）

夜は強風のなか、中秋の名月をぼんやり眺めていました。

↓満月と海。きれいです。

-△-

2006島おたく通信 part11 強風の大島で

2006,10,5

朝8：40の船で相島を後にし、次の目的地・大島（筑前大島）に渡った。

ニュースでは２つの台風が近づいていると報道されていたが、
まだまだ影響はないのではないか、と思っていた。

ところがどっこい。
11：30ごろに大島に着き、島を巡りはじめたのだが、
島の北側に出たとたん、

ゴゴゴゴゴォオオオオオオーーーーー！！！！！

と、すさまじい風が吹いていた。
島の遊歩道をのんびり巡ろうと考えていたのに、足元をすくわれそうな強風。
とても“のんびり”とはほど遠い状況。
｢この島で最高の眺め｣という場所に行きたかったのだが、
身の危険を感じて断念した(まっすぐ進めないほどの風なんだもん)。

風にのって、海から泡が飛んでくる。
冬なら凍って浪の華と呼ばれるものになるのだろう。

ほかにも、この日行きたかったポイントはたくさんあったが、
波にさらわれそうなポイントや崖から落ちそうなポイントはすべて諦めた。

チ・キ・ショー！！！！（久々にでました。懐かしの小梅太夫）

大島は人口約900人。
そこそこ大きくて風光明媚な島だ。
あちこちに東屋が整備されていて、アウトドアご飯にはもってこい。

明日も島を巡るが、風は止みそうにない。＿|￣|○
風の音がうるさくて、眠れそうにもない。(´･ω･`)ｼｮﾎﾞｰﾝ

↓玄海灘はヨォオオオ～、男の漁場だヨ～♪　　そんな歌なかったっけ!?
　海、時化まくり。男の漁場な感じっす。

-△-

2006島おたく通信 part10 相島

2006,10,4

昨日17時40分に新宮港を出る船で相島にやってきた。

福岡県新宮町にある、人口500人ほどの島。
新宮港からは17分。まぁ目と鼻の先だ。

泊まった宿は、こうした島にありがちな旅館で、
御所浦島でも保戸島でもよく似た雰囲気のところに泊まっている。
だが、しかーし。
ちょっとびっくりだったのはお風呂。
お風呂は１つだけで男女共用。これはまぁいいとして、
「お風呂はこちら」の矢印に従って階段を下りると、
階段の裏側がそのまま脱衣所。扉もなにもない。

　　　　　|￣←超急な階段
　　　|￣　　 |￣|
　|￣脱衣所 | 　|←風呂場の戸(すりガラス)
￣￣￣￣￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣
階段は誰でも下りられるわけで、
タイミングが悪ければ、男性と鉢合わせである。
さらに、風呂場には水の蛇口が４つだけ。
お湯がでないということは、浴槽の湯で頭を洗えってことですね。
久々にやりました。ってか、この前いつやったか記憶にないっす。
洗面器で浴槽からお湯汲んでシャンプー。
しかも上がり湯なし。とほほ。

昨日の客はわたし一人だったからよかったけど、
今日は男性のお客さんが何人かやってきていて、
頭を洗っていたら階段を下りてくる音がした。
風呂場が使用中だったのを確認してすぐに上がっていったけど、
もしかしたらガラス越しに見られちゃったかも？
ﾔﾊﾞｰ(´Д｀；)　見られてもいいようにダイエットしておけばよかった。。。（ﾆｶﾞ）

昨晩も今晩も、夕食のあと、港の周辺を少し散歩した。
風がとても気持ちよかった。
月も明るかった。
昨夜は誰一人としてすれ違う人はいなかった。
見かけるのはネコばかり。

こんなに気持ちのよい晩に外に出ないのはもったいない、と思う。

普段、仕事に忙殺されている生活では、
風の気持ちよさや月の美しさを感じる心の余裕がないだけに、
旅先では余計そんなふうに考えるのかもしれない。

宿で借りた懐中電灯のビームで、ネコたちの安息を邪魔しながら、
｢やっぱ旅いいじゃん｣と思うわたしでした。

↓島の見どころはこんな感じ。
　①通称めがね岩。奥尻島のなべつる岩と似ているが、沖合いにあるため迫力がいまひとつ。
　②島には古墳中期から後期にかけての古墳「積石塚」が254基あり、
　国指定史跡に指定されている。この石のすき間に寝そべろうかと思ったが、
　千数百年前に先客がいたことを思ってやめた。
　③島の北側のビューポイント。海岸線まで下りる階段は、地震で崩れ、立入禁止になっていた。
　④ちょっとやそっとでは起きない島のネコ。
　⑤彼岸花がきれいでした。

-△-

2006島おたく通信 part9 小呂島から相島へ

2006,10,3

今日は玄界灘に浮かぶ小呂島に向かった。
この島は壱岐と同じ緯度にあり、姪浜から高速船で1時間少々かかる。
船は週に4日は1日2便、3日は1日1便。
宿泊施設はないため、日帰りをするなら船が1日2便ある日、ということになる。

しかし、島は結構野宿やキャンプに寛容なようで、
客船ターミナルのきっぷ売り場には、
｢欠航した場合、宿泊施設等はございません。
特に冬場の時期は十分な装備(テント、寝袋等)をされたうえで
乗船してください｣とある。
また、「欠航時には小呂島旅客待合所を終日開ける」ともある。
欠航した場合は「勝手にどっかで寝てなさい」ってことらしい。

島に着いたのは10時過ぎ。島からの船は13時20分に出港。
正味3時間しかないと思ってずんずん歩きはじめたら、
一瞬でほぼすべての道を歩き尽くしてしまった。。。

島の人とは「こんにちは」と挨拶するくらいで、
ほとんど話はしなかったが、
途中、畑仕事をしているおばちゃんに「お暑うございますね」と挨拶された。
あまりに丁寧だったので驚いた。

島で気づいたことといえば、
ネコが多い。野良ネコ盛りだくさん。
島の人たちはネコをかわいがっているようで、
捌いた魚の残りをネコにあげているのを見た。
近くを通ってもネコは逃げることなく、だらーんと地べたに寝ている。
踏んづけるぞ。(=ﾟωﾟ)ﾉ

ひととおり島を歩いて、防波堤の上に日陰を見つけ、
そこで休んでいると、目の前の海に20近いタライが浮いているのに気づいた。
よく見ると、海女さんが素潜り漁をしている。

かなりの波のなか、浮かんでは潜り、潜っては浮かび……。
海女さんたちは50代～70代くらい。
しばらくすると、大きなタライをかついで岩場を登ってきた。
すごい、と思った。

予定通り13時20分の船でわたしは小呂島を後にした。
運賃往復3420円。けっこう財布にこたえるが、島おたくなのでしょうがない。
その後、小呂島→姪浜→天神→貝塚→新宮と移動して、
夕方、相島行きの船に乗った。
長くなるので、相島の話はまた明日。

↓左上・小呂島のメインストリート、右上・海で潜る海女さんたち、
　下・相島とまんまるな夕日。

-△-

2006島おたく通信 part8　被災地の島

2006,10,2

今日、玄界島に行った。

'05年3月、この島の近海を震源とした福岡西方地震が発生した。
それから１年半。ほとんど報道もなされなくなって、
わたしは「もうすっかり復興したのかな」くらいに思っていた。

ところが！！！

島はまだ瓦礫に埋もれていた。

地震の前のこの島のことを、わたしは知らない。
恐らく、急傾斜地に寄り添うように家々が軒を連ね、
その中を蟻の巣のように、細い石段の道が伸びていたに違いない。

傾斜地にあった家はほぼ全滅のようで、
廃材を運び出したあとの山肌に残った石垣だけが、家の名残をとどめていた。

平坦な場所に立つ家も、ほとんど人が住むことができない状態で、
中がぐちゃぐちゃのまま、取り壊されるのを待っていた。

少ない平坦な土地は、仮設住宅で埋められていた。
聞くところによると、仮設住宅を建てる土地がないため、
まだ多くの人が福岡市内の仮設住宅に暮らしているという。

ブルドーザーが、廃材を掻き揚げてはダンプに積む。
海岸線は、そんな廃材がうず高く積まれている。

物見遊山的な空気は許されない感じで、
わたしは島の人の目に、「被災の状況を観察しに来た人」くらいに映ったに違いない。

島を一周歩いてみた。途中、山が大きく崩落している箇所があったが、
近くで工事をしていたおじさんが「行けないことはない」といったので、
土砂を乗り越えて進んだ。

島でみかけるのは圧倒的に工事の人。
9時30分ごろに着いて17時過ぎまで島にいようと思っていたのだが、
島の人とも話しにくい雰囲気だったので
(だって、「お気の毒でしたねぇ」くらいしか言いようがない)、
一周し終えてすぐ、12時過ぎの船で帰った。

いつかまた、島の人々が幸せな暮らしを取り戻したころに訪れてみようと思う。

写真は上から、
①被災前の島。
②今日の島。倒壊した家は順次撤去されて土の崖になっています。
③かろうじて石垣が残っています。
④海に近い半壊家屋の前はまだこんな感じ。順次取り壊されています。
⑤島の裏側の山崩れ現場。よい子の皆さんは、これを乗り越えて島を1週するなんてマネはやめましょう。

※数字をクリックすると大きく見られます。

以下余談ですが……。

15、6年前は、仕事でもプライベートでもたびたび福岡に来ていました。
今回、おぼろげな記憶を辿りながら、地図ももたずに福岡の町をウロウロしてみました。
変わったような、変わらないような。やっぱり変わったのかな。
親不孝通りは、「親富孝通り」と名前を変えていました。
博多港は、ベイサイドプレイスという商業施設ができて賑わっていると聞いたのに、
ほとんどの店がつぶれてしまって、ゴーストタウン化していました。
遠い昔、壱岐からフェリーで帰ってくるときに、時化で船が思いっきり遅れ、
深夜の真っ暗な博多港に着いたときのことを思い出しました。
屋台もずいぶん減りました。
あたしもずいぶん歳をとりました(ﾆｶﾞ)。

変わらないのは那珂川の流れだけ、かな。

-△-

旅立ちの日

2006,10,1

今日、18：00の飛行機で、東京をあとにしました。

部屋はぐちゃぐちゃなまま。仕事もひきずって、秋の島旅、慌しくスタートです。

10ヶ月ぶりの福岡だけど、天神に出たのは本当に久しぶり。
なんだか服が欲しくなってしまった。。。

明日は玄界島に渡ります。
7月の焼尻、天売、奥尻に続く、2006島おたく通信はじまります。
乞うご期待♪

↓三越ができてから天神に来たの、初めてかも。ずいぶんこの辺も変わりました。

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