今日は午前3時30分に起きた。
実は昨日中に終わらせなければならない仕事があり、
そのための資料が届くのを待っていたのだが、FAXが入ってきたのは夜９時過ぎだった。
あまりにも眠かったため、翌朝に仕事を回す。
おかげで朝食前にすっきり終えることができた。
今日、特に行くあてはない。
朝食のときにマシンガントーク１号（わたしは宿の奥さんのことをこう呼んだ）が、
「夕方４時から中之郷の消防署前で餅まきのイベントがあるから行ってみれば」という。
そのあとに食堂に入ってきたマシンガントーク２号（宿のおばあちゃんのことである）も、
そっくりそのまま同じことをリピートした。
宿から中之郷までは結構な距離がある。なのにふたりとも行く気マンマンってことは、
その餅まきは全島の人が集まるくらいの勢いなのだろうか？
興味は引かれたので、時間があるようなら立ち寄って、餅の１つか２つを拾ってくることにする。
天気はイマイチ。晴れていれば八丈富士を目指したのだが、
時折小雨がパラつく天気だったので、あてもなく、昨夜行った末吉方面に車を走らせる。
でも、やみくもに走っていてもしょうがない。というわけで、しばし路肩に車を停めて考えた。
そうだ。唐滝に行こう。
数年前に八丈島に来たとき、行きたいと思って行けなかった場所。
硫黄沼という名の沼も近くにあるという。
そして三原山登山道の入口から唐滝方面に進み、
道がダートの悪路にかわったところで車を停めて歩きはじめた。
徒歩30〜40分で唐滝に着いた。
歩いているときに感じていたことだが、
ルートの終盤は、わたしが大好きな西表島のヒナイサーラの滝へのルートにどこか似ていた。
そして驚いたことに、唐滝もヒナイサーラそっくり。
さしづめミニ版ヒナイサーラといったふうだった。
（ヒナイサーラの滝は
こちら）
滝壺はマイナスイオンたっぷり、という感じで気持ちいい。
ふと見ると、滝の右奥に、直径1.2mくらいの人為的なトンネルがある。
なんだろう？
入って行きたい衝動にかられたが、奥は真っ暗。どこまで続いているのかわからない。
結局、ひとりでは怖いのと、懐中電灯を持っていないのと、
即身仏でも発見したらシャレにならない、という理由で今回はトンネル探検を断念。
あとで調べたら、日清戦争のころ、硫黄を掘り出した坑道の跡だった。
その後、天気が回復する兆しが見えたので、一路八丈富士を目指すことにする。
雲は山頂ギリギリのところにかかっているので、うまくすれば360度の眺めが楽しめるかもしれない。
登龍峠で軽い昼食をとり、車を進める。登山道の入口に着いたのは13：19。
山頂に着いたのは14：19。ジャスト1時間。
実は観光地の山だと思ってタカをくくっていたのだが、
尾根に出てから山頂までの道は、迷いやすいポイントがいくつもある。
迷いやすいので、迷った人の踏み跡がかなりしっかりついていて、
そちらのほうが正規のルートのように見えてしまうのだ。
「なぜ観光地の山でこんな激しい薮こぎが！」と思ったら間違っているので注意すべし。
そして足を踏み外したら超ヤバイところがいくつもあるので、くれぐれもなめてかからないように。
山頂まで、途中何度かパラっときたものの、天気はかろうじてもった。
八丈富士山頂からの眺めは
こちら。ホントに雲ギリギリ。
さて下山というときに、雨がポツポツ降ってきた。
けっこう濡れながら、15:15ころ登山道の入口に戻る。
汗もかいたし濡れたので、なんとしてでも温泉に入って帰りたい。
この時点で餅拾いの選択肢は消えた。
帰りの飛行機の時間から逆算して、車を16:30には返さなければならなかったのだが、
たとえ10分でも風呂、と、樫立向里温泉ふれあいの湯へ車を走らせる。
で、正味15分のソッコー風呂。
鉄錆色の温泉に体を沈めて、しばし至福のひととき。
髪も濡れたまま、レンタカー屋に向かった。
最終便の飛行機は真っ暗な闇の中、羽田を目指す。
さすがに疲れていたので、飛行機の中では爆睡。気づくともう羽田だった。
そのまま家に帰れれば、こんなに幸せなことはなかったのだが、
仕事が気になるので、仕事場に立ち寄る(悲しき仕事人間である)。
そして２、３時間働いて帰宅。帰りの丸の内線の中でも爆睡してしまった。
この3日間、とにかく密度の濃い休日だった。
3日あれば、こんなにいろんなことができるのか、とも驚いた。
出足はつまずいたけど、帰ってみればすっごく楽しい3日間。
なんだか御蔵＆八丈、往復飛行機＆ヘリ利用はクセになっちゃうかもしれない。
↓これが唐滝。おすすめの場所！
